ユーキャンが展開している通信講座数は100を超えますが、中でもケアマネージャー講座は常に上位ランキングに名を連ねる人気講座として受講者も多いようです。
特にユーキャンのケアマネージャー講座で注目すべき点は、その合格者数にあり、独自アンケート調査によると、年々、減少傾向にはありますが、それでも全合格者の8人に1人(2014年度)はユーキャン受講生なんだそうです。
そのため、ユーキャンのケアマネ講座はいいらしいと、評価はそれなりに高いようですが、特にこれまで一度もこの手の通信講座を利用したことのない人にとっては未知の学習スタイルであり、本当に自分が試験に合格することができるのか、とても気になるところだと思います。
そこで、ユーキャンが提供しているケアマネージャー講座では、いったいどんな内容の教材を使用し、どのようなカリキュラムを組んで試験対策を行っているのか、まずはそのあたりに着目してみることにしましょう。
\ | ケアマネ試験 全合格者数 |
合格者数 (ユーキャン受講生) |
占有率 |
H20 | 28,992人 | 6,897人 | 23.8% |
H21 | 33,119人 | 6,316人 | 19.1% |
H22 | 28,703人 | 5,157人 | 18.0% |
H23 | 22,332人 | 3,768人 | 16.9% |
H24 | 27,905人 | 未確認 | ----- |
H25 | 22,324人 | 2,996人 | 13.4% |
H26 | 33,539人 | 4,255人 | 12.7% |
※参考:ユーキャン通信講座カタログ
ユーキャンのケアマネージャー講座に申込むと送られてくる主な教材セット内容は次のようなものです。
テキスト(6冊)チェック&ドリルでるケアBest200資料集過去問題集(3回分)ガイドブック合格BOOK介護保険MAP添削関係書類、会報など |
中でも、ケアマネ試験対策上、中心となって使うことになる主要教材は以下の5点に絞られるかと思われます。
メインテキスト (全6冊) |
テキスト@【介護保険制度論】テキストA【介護支援サービス論】テキストB【高齢者介護論T】 テキストC【高齢者介護論U】テキストD【高齢者支援論T】テキストE【高齢者支援論U】 |
チェック&ドリル | テキストで1レッスン終えるごとに使用するサブ教材。チェックノートで要点確認をし、さらに応用ドリルで実力の定着を図る。 |
でるケアBest200 | 過去の出題傾向を分析し、試験で狙われそうな知識の定着を図るための総復習向けサブ教材。他の教材に比べコンパクトサイズなので持ち運びにも便利。 |
過去問題集 | 過去に出題された本試験を3年分遡って収録した過去問題集。解答とともに解説も付いている。 |
資料集 | 介護報酬やケアプラン等の各種書類模式を収録した資料集。 |
※ セット内容が変更されることもあるので、資料請求等で最新情報をチェックしてください。
学習上、特にベースとなる教材はメインテキストですが、ユーキャンのケアマネージャー講座で使用するテキストは全6冊(ただし、コースによって冊数は異なる)からなり、分野別にまとめられています。
そして、各テキストの1レッスン終わるごとにサブ教材の「チェック&ドリル」で要点確認と知識の定着を図り、さらに各テキスト終了後には実力強化を目的とした添削指導が組まれています。
このような学習法は、比較的、オーソドックスな流れなので、特に新鮮味は感じませんが、大半のビギナー受験者には受け入れやすい学習スタイルであることは間違いありません。
また、気になるテキストの中身ですが、単に文字を羅列するのではなく、単調にならないよう視覚的な工夫(2色刷り、豊富なイラストや図の挿、欄外スペースをうまく使って補足説明…なと)が施されており、かつ、ビギナー受験者の視点に立った知識の補足や間違いやすい注意点などをテキストの欄外に載せているため、基本的な情報はテキストだけで掴める内容となっています。
そのため、総合的に見るとユーキャンのケアマネージャー講座は、特に初学者を強く意識したテキストに仕上げていることが伺えます。
独学とは違って、ユーキャンのようなケアマネージャー試験対策講座を利用するとなると、どうしても費用が高くついてしまいます。
参考までに、独学と通信講座、それぞれの主なメリット&デメリットについて表にまとめておきましょう。
もちろん、専門講座には独学にはない利用するだけのメリットがありますが、自分がその講座を利用したと仮定した場合、本当にその費用に見合うだけの価値があると思えるかどうかが重要です。
独学 | メリット | ・講座費用がかからないため費用が安い ・授業時間が指定されていないため、自分のペースで学習できる …など |
デメリット | ・試験に関する最新情報の入手が困難 ・解らない点について質問する相手(講師)がいない …など |
|
通信講座 | メリット | ・試験対策に最適な教材やカリキュラムで試験対策を始めることができる ・試験に関する最新情報が入手できる ・試験に関する疑問点は講師陣に質問できる …など |
デメリット | ・通学講座に比べると費用は安いものの講座料金が発生する ・試験に関する疑問点はメールやFAX等によるサポート体制がある …など |
そこで、一度冷静になって検討してみる意味でも、ユーキャンのケアマネージャー講座で気になった点を2点ほど挙げておきましょう。
ケアマネ試験受験者向けのバイブル的なテキストはない! 資格試験によっては、受験者の多くが愛用しているようなバイブル的なテキストもありますが、ケアマネ験においては、そのようなテキストは今のところ存在しません。 ユーキャンのテキストは確かにビギナー受験者向けに作りこまれた内容であると感じられますが、ケアマネ試験自体は、それほど難易度の高い問題が出題されているわけではないので、市販のテキストでも良質なものはあり、独学で合格を勝ち取っている受験者は少なくないようです。 また、ユーキャンのテキストは、出題頻度の高い部分を重点的に学習できるような内容になっているため、過去に出題されていないような論点や難易度の高い問題は排除している節が見てとれること・・・そして、過去問題が3年分しか収録されていない点などは、若干、物足りなさを感じてしまう受講者もいるかもしれません。 個人サイト(ブログ)等で絶賛している口コミの信憑性 ネット上ではユーキャンのケアマネ講座は最高!と褒めちぎっている個人サイト(ブログ)を、よく目にする方も多いかと思われますが、ここにも落とし穴があります。 もし、あなたが訪れたHPやブログにユーキャンの公式HPへ誘導するバナーが、いたるところに貼ってあり、専門講座を絶賛しているようなら、そのサイトはアフィリエイト(バナーをクリックした者がユーキャンの講座を申込むと、そのバナーを貼り付けているサイト管理者に収入が入るネットビジネス)目的で作られたサイトであることも十分考えられます。 このようなサイトは、アフィリエイト収入が目的なので、1人でも多くの人に通信講座を利用してもらいたがっているだけなので、講座をけなすはずがありません。(当サイトもバナー広告を掲載していますが、ユーキャン講座を絶賛するつもりはありません) したがって、この手のサイトの中には、あまり当てにならない口コミもあるので鵜呑みにするのは禁物です。 ※ ただし、アフィリ目的のサイトの中にも、しっかりと作りこんだものはあるので、必ずしも口コミがまったく当てにならないというわけではありません。 |
先に挙げた独学と講座利用の比較表にも見られますが、独学は試験に関する最新情報はすべて自分で収集しなければならないといったネックがあります。
一方、ユーキャンのケアマネージャー講座は、試験に関連する制度改正や法改正、最新の時事情報などは、会報などを通して受講生に届けられるため、受験生は試験対策に専念することができます。
そのため、仕事の都合上、十分な学習時間が取れない・・・独学ではちょっと不安が残る・・・というような方は、ユーキャンのようなケアマネージャー試験対策講座を利用してみるのも一法かもしれません。