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介護福祉士試験:合格率の推移状況

介護福祉士試験対策【合格率】program

介護福祉士試験の合格基準とボーダーライン

介護のプロともいえる介護福祉士を目指す者にとって、その試験の合格基準やボーダーラインは、とても気になるところだと思います。

国家資格という社会的信用度の高い介護福祉士の資格を取得するためには、筆記試験・実技試験ともに、一定の合格基準を満たさなければならないため、その基準をしっかりと把握し、効率的な試験テクニックを身に着ける必要がありそうです。


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介護福祉士試験の合格基準

筆記試験 次に示す2条件を満たした者。

【ア】 総得点(125点)の6割程度の正解率を基準(問題の難易度によって若干の補正あり)。

【イ】 アを満たした者のうち、以下の「11科目群」すべてにおいて得点があった者。(配点は1問1点形式の125点満点)

[1]人間の尊厳と自立、介護の基本
[2]人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術
[3]社会の理解
[4]生活支援技術
[5]介護過程
[6]発達と老化の理解
[7]認知症の理解
[8]障害の理解
[9]こころとからだのしくみ
[10]医療的ケア
[11]総合問題
実技試験 筆記試験合格者のうち、次の条件を満たした者。

総得点(100点)の6割程度の正解率を基準(問題の難易度によって若干の補正あり)。

介護福祉士試験:試験結果(第1〜28回)と合格率の推移

平成元年に実施された第1回介護福祉士国家試験の合格率は23.2%でしたが、その後は上昇し、概ね40〜50%台で推移していました。

ところが、第24回以降の試験結果を振り返ってみると、合格率は60%台にまで跳ね上がっています。

この背景には新カリキュラムなどの影響も少なからずあるようですが、受験者の話を聞くと、必ずしも問題の難易度そのものが上がったとは言えないので、個人的にはむしろ以前よりも合格しやすくなったような気がします。
介護福祉士試験:合格率の推移

年度 受験者 合格者 合格率
H元(第1回) 11,973 2,782 23.2%
H1(第2回) 9,868 3,664 37.1%
H2(第3回) 9,516 4,498 47.3%
H3(第4回) 9,987 5,379 53.9%
H4(第5回) 11,628 6,402 55.1%
H5(第6回) 13,402 7,041 52.5%
H6(第7回) 14,982 7,845 52.4%
H7(第8回) 18,544 9,450 51.0%
H8(第9回) 23,977 12,163 50.7%
H9(第10回) 31,567 15,819 50.1%
H10(第11回) 41,325 20,758 50.2%
H11(第12回) 55,853 26,973 48.3%
H12(第13回) 58,517 26,862 45.9%
H13(第14回) 59,943 24,845 41.4%
H14(第15回) 67,363 32,319 48.0%
H15(第16回) 81,008 39,938 49.3%
H16(第17回) 90,602 38,576 42.6%
H17(第18回) 130,034 60,910 46.8%
H18(第19回) 145,946 73,606 50.4%
H19(第20回) 142,765 73,302 51.3%
H20(第21回) 130,830 67,993 52.0%
H21(第22回) 153,811 77,251 50.2%
H22(第23回) 154,223 74,432 48.3%
H23(第24回) 137,961 88,190 63.9%
H24(第25回) 136,375 87,797 64.4%
H25(第26回) 154,390 99,689 64.6%
H26(第27回) 153,808 93,760 61.0%
H27(第28回) 152,573 88,300 57.9%

したがって、一般的に難易度が高く、合格が難しいとされる国家資格の中では、比較的、取りやすい資格であると言えそうです。

しかし、今後も、この高い合格率が維持されるとは限りません。

介護の人手不足が懸念され、福祉施設や医療機関からの求人が増えている近年、将来の安定した職業を見据え、福祉系の資格に注目していうる人もいることから、さらに介護福祉士の受験者数が増えることも予測され、今後、合格率がどのように変動するかは定かではありません。

このような背景を踏まえると、介護福祉系の仕事をしたいという意志が既に固まっているような人は、比較的、取りやすいうちに取得しておくべき資格といえるでしょう。


豆知識:介護福祉士を目指す人は女性が多い?

平成28年1月に行われた第28回介護福祉士国家試験の合格者数は88,300名ですが、その合格者数を男女別に見ると女性が全体の約7割を占めており、特に女性に注目されている資格であることが伺えます。

合格者 割合
男性 24,869 28.2%
女性 63,431 71.8%
合計 88,300 100%

しかし、要介護者の介助にあたる介護福祉士の仕事は、体力を必要(入浴の世話など)とする業務も少なくありません。

福祉系の仕事は何かと女性の仕事だとして捉えたり決め付けたりする人が少なからずいますが、そんなことはありません。

男性も福祉や介護に目を向け関心を持ち、介護の現場で率先して働く人が増えるような環境作りが、今後は重要になってくるでしょう(年々、男性の受験者が増えています)。


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