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コレだけは押える!リクライニング車椅子の基礎知識

一昔前の日本では、車椅子といえば、あくまで移動目的のための〝運搬用具〟としかみられていなかった節がありますが、近年は、様々なタイプの製品が登場しており、利用者は自分の使用目的(環境)に合わせて適切な車椅子を選ぶことができるようになりました。

車椅子という福祉用具が充実し始めたことで、これまで1人で歩くことが困難であった高齢者や障害者も寝たきり生活から解放され、生活の場が広がるため、精神的・身体的機能にもよい影響を与えることから、これからは積極的に活用したいものですが、ここでは、リクライニングタイプの車椅子について少しまとめておきましょう。
リクライニング車椅子の特徴
車椅子の背もたれは、大きく分けると3タイプに分類することができますが、リクライニング車椅子とは、背もたれのシートが頭部にまで達しており、かつ、そのシートを好みの角度で後方に倒すことができるタイプの車椅子です。
車椅子の背もたれ
チェック固定式
チェックリクライニング式(座シートはそのままで、背もたれだけが後方に倒れる)
チェックティルト式(座シートと背もたれの角度を保ったまま後方に傾く)
背もたれイメージリクライニング車椅子は、背もたれを後方に倒すことで、背中や腰を伸ばすことができるため、座シート(お尻を乗せる部分)にかかる体重を分散させることで、疲れを軽減することができるのが特徴です。

そのため、長時間、座位姿勢を保持できない方(リウマチ性の障害など)や、発作を防止するために仰臥姿勢をとる必要性のある方などに適していると言われていますが、実は下記のような問題点も指摘されており、安易に利用するべきではないと主張する専門家もいるようです。
リクライニング車椅子の問題点
座シートが水平のまま背もたれだけが後方に倒れるため、リクライニングの度に身体が前方へズレやすく、仙骨・尾骨部褥創などの問題が起こりやすい人もいる…

コレだけは押える!リクライニング車椅子の選び方

先にも述べたとおり、リクライニング車椅子は、長時間、座位姿勢が保てない方などに適したタイプの車椅子ではありますが、利用者の身体状態によっては、次のような点に注意を払いながら選ぶことが大切です。
チェックポイント!

他の標準型の車椅子に比べ、背もたれが後ろに倒れる構造上、車輪が後に位置しており、サイズがひとまわり大きくなってくるので、部屋(通路)の広さ等に支障がないかを確認!


チェックポイント!

市販のリクライニング車椅子の中には、レッグサポート(足置き台)が、背もたれシートが倒れる動きに連動して持ち上がるタイプの製品もあるが、膝が屈曲拘縮(長時間、身体を動かさないでいると、筋肉や関節周辺部の組織が伸縮性を失い、関節の動きが悪くなった状態)しやすい人の場合、この機能がかえって苦痛に感じられる人もいるので要注意!


チェックポイント!

リクライニングの度に、身体のズレが気になるようなら、座シートと背もたれの角度を保ったまま後方に倒れるティルト式の車椅子や、リクライニング機能とティルト機能を備えたティルトリクライニングタイプの車椅子を検討してみる!








車椅子:豆知識

車椅子シーティングってなに?

車椅子シーティングとは、簡単に説明すると、個々の使用者(目的)に合わせた正しい姿勢で椅子に座ってもらうことを意味します。
●2次障害(褥瘡/痛み/疲れ/変形/脱臼など)の予防

●介助の軽減

●長時間の座を維持できることによる寝たきりの防止

●走行性・移動能力の向上
正しい姿勢で座ることは、結果的に利用者の負担を軽減することにもつながるため、近年、日本国内でも、この車椅子シーティングに対する関心が高まっているようです。

なお、実際に車椅子シーティングを行う際は、車椅子専用クッションやバックレストなどを使いながら調整していきます。