福祉用具専門相談員のスキルアップ的な資格として位置付けられている〝福祉用具プランナー〟ですが、その知名度はあまり高くありません。 そこで、福祉用具プランナーとは、いったいどんな資格なのか・・・まずはそのあたりの基礎知識を押さえ、それを踏まえた上で、この資格が自分にとって本当に役立つ資格なのかどうかを見極めることが大切です。 福祉用具プランナーとは、平成9年にスタートした民間資格のひとつで、財団法人テクノエイド協会が主体となって実施しています。 この資格取得者に求められる社会的役割とは、福祉用具に関する豊富な知識と技術を身に付けたスペシャリストが専門的な見地から、福祉用具の利用を考えている(使っている)方に様々な情報を提供することで、少しでも快適な日常生活が送れるようサポートすることにあります。
福祉用具プランナーの資格を取得するには、(財)テクノエイド協会が主催する所定の研修を受講しなければなりませんが、協会主催の研修は誰でも自由に受けられるわけではありません。 つまり、下記に示す受講資格に当てはまらない者は研修を受ける資格がないということです。
なお、いずれの場合もパソコンを使用したeラーニングによる履修があるため、パソコン操作ができることが大前提です。 また、福祉用具プランナーの研修内容は大きく2つ(eラーニング研修/集合研修)に分かれますが、eラーニング研修は、パソコンを使った座学となるため、自宅(あるいは職場など)にパソコンがあり、かつ、インターネットに接続できる環境にあることも必要です。
福祉用具プランナーは、福祉用具専門相談員のスキルアップ的な要素をもった資格であることから、福祉用具に関する、より専門的な知識や技術を習得するためのカリキュラムが用意されており、研修時間も大幅に増えています。 先にも説明したとおり、研修内容は大きく2つ ① eラーニング研修と ② 集合研修とに分かれますが、各研修科目の詳細と履修時間については下記のとおりです。
福祉用具の扱い方や選定方法のアドバイスを得意とする専門資格という点では、福祉用具プランナーも福祉用具専門相談員も同じですが、後者の福祉用具専門相談員は、介護保険制度制度の導入(2000年~)により、指定居宅サービスとして福祉用具貸与事業を行う場合は、各事業所に2名以上の専門相談員を配置することが義務付けられています。 そのため、福祉用具専門相談員の有資格者は、一部の業界では、そこそこニーズのある資格といえますが、福祉用具プランナーに関しては、今のところそのような義務はありません。 したがって、この資格が就職や転職、あるいは昇進や昇給(資格手当てなど)に有利に働くということはまずなさそうです。 また、この資格自体の役割や位置付けが中途半端なため、より専門的な福祉用具の知識や技術を身に付け、相談員として人の役に立ちたいというボランティア精神旺盛な方向けの資格なので、そのような向上心がないのであれば、他の福祉系資格を目指した方が無難かもしれません。 |
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