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高齢者の徘徊に関する問題は、年々、増加傾向にあるようです。

フラッと自宅(施設)を出たきり、何時間経っても帰ってこない徘徊行為は、本人だけでなく、介護する側にとっても非常に大きな負担を強いられます。

そのため、徘徊を頻繁に繰り返すような高齢者は、鍵のかかった部屋などに閉じ込められがちですが、こうした監禁行為は、かえって争いのもとになったり、別の問題行動を起こす引き金になる恐れも少なくないことから、時と場合にもよりますが、あまり勧められるような対応策とは言えないでしょう。

しかし、実際問題として、徘徊率の高い高齢者を24時間付きっきりで監視するわけにもいきません。

そこで、ちょっと目を離した隙に一人で外出してしまい、どこに行ったのか見当もつかない場合に、徘徊者が今どこにいるのか、その居場所を速やかに探し出してくれる福祉用具のひとつが〝徘徊探知機〟です。




徘徊の問題点
本人(徘徊者) 介護者
・交通事故
・転倒による怪我
・精神的な不安(心配…)
・体力的な疲労※ 施設の場合は介護職員の負担が増える

徘徊探知機とは…

現在、主流の徘徊探知機は、GPS内臓の端末機を対象者に身に付けさせるものが多いようです。

ココセコムGPSとは、Global Positioning System(グローバル・ポジショニング・システム)の略で、もともと米国の軍事用システムとして使用されていた技術のひとつです。

もう少し具体的に説明すると、地球の周回軌道を回っている人工衛星が発信する電波をキャッチし、受信機との位置関係(緯度・経度・高度)を測定して現在地を割り出すことができるため、GPS内蔵の端末機を携帯している徘徊者であれば、今どこにいるのか即座に特定することができます。

※ 最近は靴にGPSを内蔵した探知機などの開発も進められているようです。
徘徊探知機の仕組み

徘徊探知機の問題点

GPS内蔵の徘徊探知機は、どこに行ったのか分からない徘徊者を速やかに探し出すツールとしては、非常に役立つアイテムですが、このシステムはターゲットが端末機を所持していることが大前提なので、徘徊者が外出時に携帯していなければ役に立ちません。

特に認知症患者の場合、端末機を常に持ちあることに対して抵抗があったり、外出時に置き忘れてしまう人もいるので、対象者にどうやって端末機を持たせるかについて頭を悩まさせている方は少なくないようです。

また、現在主流の徘徊探知機は、充電式のものが多いので、継続使用する場合は、いざという時にバッテリー切れが起こらないようまめに充電(製品にもよりますが、フル充電で1週間~10日前後が目安)する必要があります。

徘徊高齢者位置情報検索システムとは…

徘徊探知機の機能を活かして、ターゲットの居所を速やかに割り出し、介護者の負担を少しでも軽減することを目的とした福祉サービスのひとつとして、徘徊高齢者位置情報検索システム(地域によって呼称は若干異なる)というものがあります。

このサービスは、必ずしもすべての自治体で導入されているとは限りませんが、地域の福祉サービスの一環として、この徘徊探知機を利用した位置情報検索サービスに力を入れている市区町村も少なくないようです。

位置情報検索サービスに力を入れている地域では、システム費用の一部を助成(ただし、地域によって条件あり)してくれる自治体もあるので、関心のある方は、一度、最寄りの役所(社会福祉課など)に問い合わせてみましょう。



参考:位置情報検索システム導入地域
幕別町(北海道)

■サービスを利用できる方

徘徊高齢者家族支援事業を利用できる方は、次のいずれかに該当する方です。ただし、認知症老人グループホーム、有料老人ホーム又は軽費老人ホームの居宅サービスを受けている方を除きます。

① 居宅において要介護認定又は要支援認定を受けた方で、認知症のために頻繁に徘徊行動をおこす方
② 認知症その他の精神疾患により、在宅生活において頻繁に徘徊行動をおこす方

■サービスの内容

高齢者が徘徊した場合に、人工衛星を利用した測位システムにより、所在を確認することができる携帯用の徘徊感知器を貸与します。

■費用

徘徊感知器の加入料及び月額基本料は無料です。ただし、検索に要する電話の通話料等は、利用者の負担となります。


いわき市(福島県)

徘徊のおそれがある認知症高齢者(以下「徘徊高齢者」という。)を介護している家族の方に対し、GPS端末を貸与し、徘徊高齢者が徘徊した場合に、GPSを利用してその居場所を確認し家族に伝えることにより、高齢者の早期発見による事故の未然防止及び家族の身体的、精神的負担の軽減を図り、もって高齢者福祉の増進を図ることを目的としています。

■利用対象者

市内に住所を有し、おおむね65歳以上の徘徊高齢者を在宅にて介護している家族の方。

■実施方法

あらかじめ、適切な事業運営ができると認めた事業者(以下「実施事業者」という。)に市が委託して行います。

■1端末機あたりの費用負担

初期費用 7,560円(助成上限額)初期費用とは加入料、登録料、利用開始時に必要とする機器および購入品。なお、次のものは全額自己負担となります。① 月額基本料金 ② 位置情報量 ③ その他の費用


杉並区(東京都)

認知症のある高齢者等が徘徊したときに、介護者へ位置情報の提供を行います。

■対象者

区内に住所を有する徘徊がある認知症高齢者を在宅で介護している方

■システムのしくみ

① 介護者には、約63グラムの手のひらサイズのPHS位置情報専用端末機を貸与します。
② 介護者は、上記の機器を認知症高齢者等の方(使用者)の身につけてください。
③ 徘徊して行方が分からなくなったときは、パソコン・携帯電話で位置情報を検索するか、事業者に電話で位置情報の検索依頼をしてください。
④ 電話での検索依頼の場合、事業者はPHS通信網を通じて使用者の位置を検索し、介護者に電話で位置を伝えます。使用者が無事保護されるまで、繰り返し電話で位置情報を提供します。

■利用者負担

所得に応じて、負担(無料~800円)があります。


大野城市(福岡県)

■徘徊位置検索サービス

徘徊の見られる認知症の高齢者、または知的障がい者を介護している家族に対し、その高齢者などが徘徊によって所在不明となった場合に、現在地を検索し位置情報を提供するサービスを行います。

■利用できる人

65歳以上の在宅の高齢者で、徘徊をすることにより生命に危険性がある方

■サービスの内容

徘徊高齢者などに携帯電話程度の大きさの小型機器を無償貸与し、それを常時身に付けてもらいます。本人が外出し所在不明となった場合、家族からの通報によって、市から委託を受けた業者が位置検索を行い、本人の居所(半径5m~50mの範囲)を電話、ファクス、インターネットなどで家族に知らせるものです。

■利用者負担金

(1)現在地のお知らせ

オペレーター応答:200円(税抜)/1回
インターネット :100円(税抜)/1回(月2回無料)

(2)現在地のお知らせと現場急行サービス:10,000円(税抜)/1回
※ 費用(利用者負担)等が変更されている場合もあるので、必ず各自で確認してください。