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介護福祉士実技試験の免除ルート:介護技術講習制度とは?

介護技術講習会とは…
介護福祉士国家試験の制度改正により、平成17年度から実技講習の場として導入された新制度が〝介護技術講習〟です。

この介護技術講習は、厚生労働大臣に実施を届け出た介護福祉士要請施設が行いますが、実技講習の場として導入された新制度により、これまで筆記試験合格後に受けなければならなかった実技試験を免除する方向で介護福祉士の資格取得が可能となりました。

※ 介護技術講習終了証明書を交付された者は、実施後に行われる国家試験の実技試験が3回まで免除されます。

つまり、介護福祉士を目指す受験者は「実技試験を受けて資格を取得する」ルートか「実技講習を受けて資格を取得する」ルートの2経路から選択することができるようになったというわけです。
資格取得ルート:チャート表
受講資格
実技講習(介護技術講習)には「介護福祉士国家試験を受ける予定があり、実技試験の免除を希望する者」といった受講資格がありますが、この講習の受講定員には限りがあるので注意が必要です。

※ 介護福祉士国家試験には「実務経験3年以上(またはそれに準ずる者)」「福祉系高等学校(福祉科・福祉コースなど)卒業者」といった受験資格があります。

原則は予約順のようですが、実施施設によっては、受講者が多い場合、抽選により受講者を決定することもあるようなので、自分が受講を希望する施設は前もってよく調べておくことをおススメします。
講習内容の詳細
実技講習(介護技術講習会)で実際に行われる講習内容については次のとおりです。

8項目(計32時間)の講習を、4日間(8時間×4日)に分けて実施するのが一般的となっています。
講習内容と講習時間
項目 内容 時間数
(1)介護過程の展開 ① 介護における目標等の講義
② 事例に基づく介護過程に関する講義及び演習
6
(2)コミュニケーション技術 コミュニケーションの技法に関する講義及び演習 2.5
(3)移動の介護等 ① 社会生活維持拡大への技法に関する講義及び演習
② 安楽と安寧の技法に関する講義及び演習
6
(4)排泄の介護 排泄の介護に関する講義及び演習 4
(5)衣服の着脱の介護 衣服の着脱の介護に関する講義及び演習 3
(6)食事の介護 食事の介護に関する講義及び演習 3
(7)入浴の介護等 ① 入浴の介護に関する講義及び演習
② 身体の清潔の介護に関する講義及び演習
4
(8)総合評価 (1)~(7)までの講習内容の修得に係る評価 3.5
総合計講習時間 32
開催期間と受講料
介護技術講習会の開催時期は、講習会を実施する各養成施設ごとに異なるため、必ず受講希望先に問い合わせて直接確認をとって下さい。

また、開催時期と同様、受講料についても講習会を実施する各養成施設ごとに異なってきますが、概ね5~8万円(6万円台が主流?)の間で設定されているようです。



コレだけは押える!介護技術講習会の一連の流れ

介護士イメージ介護福祉士を目指す人が受けられる実技講習(介護技術講習会)が、いったいどのようにして行われるのか・・・

ひと目で理解できるよう、申込みから修了認定までの一連の流れについてザッとまとめておくので、講習会の参加を検討されている方は少し参考にしてみてください。
受講先施設を確認(会場、受講料、受講日等)した後、受講抽選の申込みを行う
矢印
抽選結果の通知(許可者のみ「受講の手引き」を送付)
矢印
受講申込書の提出と受講料の納付
矢印
受講決定通知書の送付
矢印
介護技術講習会の受講
矢印
介護技術講習終了証明書の交付
矢印
介護福祉士国家試験の申込みへ…!
※ 交付された終了証明書[原本]を試験センターに提出!







実技講習:豆知識

うっかりでは済まされない!介護実技講習の注意点

実技講習の実施により、介護福祉士の資格を取得するための選択肢が広がりましたが、講習会の利用を検討している者は、主に次のような点に気を付け、介護福祉士の資格が得られなかったということのないよう細心の注意を払ってください。
試験免除は実技のみ!

介護実技講習を受講することで免除される介護福祉士の試験内容は2次試験に当たる実技のみです。したがって、講習修了者も〝筆記試験〟は受けなければなりません。

受講終了証明書が交付されるとは限らない!

介護実技講習を受講したからといって、受講者全員が終了証明書を交付されるわけではありません。講習内容の総合評価によっては、交付されないこともあります。

受講終了証明書・受講決定通知書は介護福祉士の受験申込みの際に必ず添付する!

実技試験の免除申請は介護福祉国家試験の申込みと一緒に行います。その際、受講修了証明書等の原本を必ず提出するので、紛失しないよう大切に保管しておきましょう。

試験免除は3回まで!

介護技術講習終了証明書を交付された者は、実施後に行われる介護福祉士国家試験の実技試験が3回まで免除されます。たとえば講習実施後に行われる第28回介護福祉士国家試験で不合格になっても第29回、30回に行われる試験までは有効(実技試験免除)であるということです。

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